「あ゛〜っ! キャー、なんとかしてぇ〜っ!」
と朝っぱらから大騒ぎをするカミさん。
いつも大げさ気味に驚くカミさんに、ぼくは驚いてしまいます。
何の前触れもなく、
「あっ、どうしよ、どうしよぉ〜!」
「わっ、大変っ、タイヘン、ヘンタイ!」
などと、静寂を打ち破るように、それなりの大声を出すので、
「何事か!?」というより、「びっくりしたなぁ、もぅ〜」と、ぼくのほうこそ驚いてしまいます。
朝かからヤモリ騒動
「家の中に変なのがいるぅ〜! 何なのアレ? どうにかしてぇ〜!」
と、狭い家の中を右往左往するカミさん。
カミさんが指差す方に目をやると、小さな爬虫類がウロチョロしていました。
少しトカゲに似ていますが、ややずんぐりとしており、しかも愛嬌のある顔をしています。
そう、ヤモリです。
大の爬虫類嫌いのカミさん。
「どっかにやってぇ〜!」
とうるさいので、ティッシュでそっとくるんで外に放してあげました。
幸福を運ぶヤモリ
ヤモリは、『守宮』『家守』と書き、昔から家を守ってくれる存在として知られています。
昔からの言い伝えというのは、けっこう真実だったりすることが多いので、ぼくはわりと信じてしまいます。
言葉自体に意味を持つ日本語には、多くの真実が隠されていると説く学者もいるほど。
ヤモリという音を考えると、家を守ってくれるのは本当のような気がしてなりません。
生物学的には、ヤモリは生きた虫を補食するので益虫とされています。まったくの無害です。
見た目はトカゲに似ており、ちょぴりグロテスクな感じがしますが、よく見ると非常に愛嬌のある顔をしており、近年はペットとして飼っている人もいるそうです。
参考までに、タモリは日本を代表するタレントです。
タモリさんが昔得意としていた芸に、「イグアナの真似」というのがありました。
せっかくならヤモリの真似をした方が、「タモリのヤモリの真似」とややこしくて面白い気もします。
ところで、ヤモリは幸福を運ぶ、家を守ってくれると伝えられているので、ボクはなるべく傷つけないように捕まえ、そっと部屋の外に放すようにしています。
きょうは、何だかちょっぴりいいことがありそうな気がします。